不安定な市場心理

時事ネタ

消費者物価指数(CPI)

■CPI
[前年比]
8.2%(結果) vs 8.1%(予想)
8.3%(前回)

[前月比]
0.4%(結果) vs 0.2%(予想)
0.1%(前回)

■CPIコア
[前年比]
6.6%(結果) vs 6.5%(予想)
6.3%(前回)

[前月比]
0.6%(結果) vs 0.5%(予想)
0.6%(前回)

 

CPI(前年比)は前回より若干下がってはいるものの、コアは上昇し全体的に予想を超える数値となりました。FRBによるインフレ抑制効果は期待以下でした。

この日の株価は、大幅に下落して始まり、後半はプラ転しているというものすごい一日でした。下がりすぎから買い戻しが増えたのだ思いますが、なんとも不安定な状況であります。さすがにこのビッグウェーブには乗れなかったです。

正直このCPIの結果ならこのまま株価下がってくれていたほうが分かりやすかったです。
しかし、翌日金曜にはしっかり下がりました。

為替も、これは利上げが強まるだろうということから、日米の金利差からドルが買われUSD/JPYは147円を付け、翌日金曜には148円も超えていきました。

利上げ予想状況

先週から現時点の利上げ予想推移です。現在の政策金利は3.00%~3.25%です。

CPIの結果を受けて、先週に引き続き全体的に利上げ予想値は上昇しました。11月は75bpsはほぼ確定したものの、1.00bps予想値も上昇してきました。

12月は50bpsが既定路線でしたが、75bps(5連続)の可能性が急浮上し、来年2月には5%近く金利が上がるとみています。

金利/日程 11月2日 12月14日 2月1日 3月22日 5月3日 6月14日 7月26日 9月20日
5.25-5.50
5.00-5.25 ↑21.2% ↑35.1% ↑32.7% ↑31.7% ↑26.2% ↑20.8%
4.75-5.00 ↑58.9% ↑44.5% ↑43.6% ↑43.2% ↑40.6% ↑36.9%
4.50-4.75 ↑71.6% 19.8% ↓12.5% 15.3% ↓16.4% ↓22.4% ↓27.1%
4.25-4.50 ↓28.0%
4.00-4.25 ↑0.7%
3.75-4.00 ↑99.3%
3.50-3.75

観察を怠らない、焦らない

もう色々織り込んでいるとはいえ、インフレ指標の結果次第では市場心理のアップデートが起こります。CPIの結果は簡単に言えば「思ってたより悪いな・・」というところから「金利の上昇は予定より上がっていくのではないか」などとアップデートされていきます。

以前にも書きましたが、買いタイミングはそんなに焦らなくていいと思ってます。「底」は一日しか存在しない、細かいこと言えば一瞬しかないわけです。本当にその時が「底」だったと知るには時間が必要です。

前例のないことが起きている中、まだ株価が下げている最中に焦って買いに行かなくても、トレンド転換してから買いに行っても遅くはないです。ブルマーケットはベアマーケットより圧倒的に長い期間続きます。焦らず順張りでよいと思います。

または今のような上がるのか下がるのかわかりにくい、うまく買いタイミングに乗れるか不安って思う人は、指数の積立(ドルコスト法)が一番安定して買いに行けると思います。上がっても下がっても平均は取れます。

参考までに、私の投資守備力を上げてくれたハワード・マークスの本を簡単に紹介します。リスクへの考え方や心理的要因についても書かれていて良本の一つです。

例えば、ベンチマークと同じ水準のリスクをとって高いリターンを得る。(つまりα(アルファ)を得ることを意味する。)
一方で、ベンチマークよりも低いリスクをとって、同水準のリターンを得る。
”後者のほうが優れた運用だ”と言っていたことをよく思い出します。

 

 

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