株価の底打ちはいつになるのか
下記の記事に興味深いことが書かれていました。
一部抜粋
歴史的にFRBが金融緩和するまで株価は底を打たない。S&P500は15%売られたことが17回あり、そのうち11回はFRBが再び金融緩和に転じた頃に株価が底打ちしている。
金融緩和ってことは相場サイクルで言えば”金融相場”辺りを指しているので、つまり利下げを検討する時期が来る辺りから転換すると捉えることが出来る。
ここまでのアナリストやストラテジストの言葉を集約すると、「今年の終わりか来年の早いうちにリセッション(景気後退)が始まるリスクが高い」という声が多い。この記事でもJPモルガンも同じようなことを言っている。
また、「1年以内にFRBが利下げを検討する会合があっても驚かない」とも言っている。
まとめると、FRBはインフレ退治の為なら利上げはガンガンやるがそれは長期的で想定していなく、その後景気後退がやってきて、早い段階で利下げをする展開になるシナリオが割と短期間で起こるという見通しなんだと思います。
1970年頃のインフレ時のエネルギー株のパフォーマンス
今週はやたらと多方面でエネルギー関連のニュースが多く出ていて、世界はドタバタしてる様子です。しかし今見逃してはいられないセクターですので、なるべく拾っていきたいです。
下記の図は1970年頃のインフレ時の各指数のパフォーマンスを表したものです。一番左はCPI(インフレ率)、その右隣がFFレート(政策金利)、そして飛ばして一番右から2番目がエネルギーセクターのパフォーマンスとなっています。
状況が違うので今の状況に対して参考になるか分かりませんが、上記の図を見る限りリセッションやスタグフレーションの状況でもエネルギーセクターのパフォーマンスは強かった時が多いことがわかります。
これらを見て判断すると石油需要が下がってもエネルギーセクターの株価はアウトパフォームするかもしれません。
ついでに、下記にエネルギー関連やコメントを集めておきました。
XOMのCEO:「石油市場は3年から5年の間、逼迫するかもしれない」
クレディ・スイス:「XOMの株価の見通しを「$115 → $125」に変更」
バンク・オブ・アメリカ:「石油需要が壊れても、石油価格が崩壊することを意味していない」
IEA:「石油・ガス投資の状況は、価格を落ち着かせ、需要を満たすにはには不十分と警告」
RBC:「原油はとっくに世界的な景気後退を織り込んでおり、だからこそ$150のプライシングではなく、$105~120のレンジに止まっている」
要人達のコメント
Fed関係者のインタビューなどでコメントが出ていたのでいくつか抜粋しました。
ブラード:最近の家賃の上昇は、インフレがより長く続くことを示しているのかもしれない。米国の労働市場は依然として強い。ウクライナ戦争、中国のサプライチェーン問題が今後の見通しのリスクになっている。FRBの政策に対する米国市場の反応に満足している。
バーキン:7月のFOMCに50または75bpsの利上げを支持。金融危機が繰り返されるとは思えない。
イエレン:殆どのエコノミストは米国が不況に陥るとは考えていない、なぜならパンデミック後の特殊な経済的特徴を考慮しているから。強い労働市場を維持しながらインフレを抑える方法があると信じている。
パウエル:インフレは更なるアップサイドにサプライズが待ち受けている可能性がある。 今後の利上げペースは、引き続き入ってくるデータによって決定される。 今後数カ月、インフレが低下しているという説得力のある証拠を探すことになる。FRBの利上げはガソリンや食料の価格を下げることはないだろう。我々の利上げが景気後退を引き起こす可能性はある。MBSを売却する必要が出てくるかもしれない。
ハーカー:7月は75bpsか50bpsかはまだ決めかねている。経済を減速させたり加速させたりする必要があるなら、我々は政策金利を通じてそれを行う。2023年のインフレ率はそれなりに高く、その後は下がると見ている。ハードランディングは、失業率が4%を大きく超える場合だろう。年末までに政策金利3%を超えるべきだ。
利上げ予想状況
先週から現時点の利上げ予想推移です。今年も半分が終わりFOMCもあと4回となりました。現在の政策金利は1.50~1.75%です。次回も75bpsの利上げ確率が現時点では優勢です。
FOMC日程/利上げ幅 | 25bps | 50bps | 75bps | 100bps |
7月27日 | 0% | 80.0% → 6.7% | 19.4% → 93.3% | 0.6% → 0.0% |
9月21日 | 0% → 4.8% | 41.6% → 69.1% | 48.5% → 26.1% | 9.6% → 0.0% |
11月2日 | 21.4% → 42.4% | 45.2% → 43.9% | 28.4% → 10.8% | 4.8% → 0.0% |
12月14日 | 34.5% | 7.7% | 0.0% |
住宅ローン金利が高水準
30年住宅ローンの平均金利は先週も急上昇し、0.33ポイント上昇し5.98%となった。2008年11月以来の高水準となり、単週の上昇幅としては2009年以来最大となったようです。
住宅ローンの申請件数は1週間前より4.2%増加しましたが、前年比で10%減となっています。