最近、「インフレ」という言葉をよく耳にしませんか?ニュースや日々の買い物で、物価が上がっているなと感じることも増えたと思います。
「でも、インフレって具体的に何?」「私たちのお金にどう影響するの?」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。今回は、インフレの基本から、私たちの生活やお金を守るための具体的な対策まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
先日、経済に関して全然詳しくない友人と会話していた時のこと
インフレに対して何か対策しているのか聞いてみたら、
「何となく節約はしているものの特別なことはしていない。お金は普通に銀行に預金している程度」と日々耐えているという。
もしかして、世の中ってこういう人が多いのかな?と感じてしまった。
興味がわいたので色々質問をぶつけてみた。
Q:インフレによって自分の身に何が起きてると思う?
A:よくわからないけど、物価が上がってる。Q:資産運用とか投資ってどう思う?
A:そのワードがもう無理。別世界って感じ。考えるのもだるい。Q:銀行に預金してるって言ってたけど、何か理由あるの?
A:え?普通でしょ。逆に何言ってんの、やってないの?
こんな感じである。
余計なお節介になるかなと思ったけど、簡単に基本的なこと教えてあげたら喜んでいたのを見て、ここでも文字にしてみようと思いました。
「インフレ」って、結局何のこと?
「インフレ」とは、「インフレーション」の略で、モノやサービスの値段が全体的に上がり続けることを指します。
例えば、これまで100円で買えていたパンが200円になったり、ガソリン代や電気代が高くなったりするイメージです。モノの値段が上がると、同じ1000円を持っていても、買えるモノの量が減ってしまいますよね。つまり、お金の価値が下がってしまう、ということになります。
「お金の価値が下がる」ってどういうこと?
友人「財布にある1000円は1000円のままでしょ。これが1000円以下になっているということ?」
まさにその通り!あなたの財布にある1000円は、見た目上1000円のままです。
でも、インフレが起きると、その1000円で「買える量」が変わってしまうんです。
例えば、こんな状況を想像してみてください。
- 今まで: 1000円で、100円のパンを10個買えました。
- インフレ時: パンが値上がりして200円になったら、1000円で買えるパンは5個になってしまいます。
どうでしょう? 財布の1000円は変わらなくても、買えるパンの数が半分になってしまいましたよね。
つまり、見た目の金額は同じでも、「そのお金でどれだけのモノが買えるか」という力が弱まってしまった、これが「お金の価値が下がった」ということなんです。あなたの1000円は、実質的に半分の価値になってしまった、と言い換えることもできます。
「物の値段が上がったから、手持ちのお金で買える量が減った」と考えると、インフレの本質がもっと分かりやすくなるはずです。
なぜインフレ対策が必要なの? あなたの財産を守るために
インフレが進むと、「お金の価値が下がる」話をしました。
つまり、あなたの手元にある「お金が目減りし続けている」ことを意味します。見た目のお金は変わっていませんが、インフレが続けば、買えるモノの量はどんどん減ってしまいます。
モノやサービスの値段が上がっている割合のことを「インフレ率〇%」という言い方をします。例えば、インフレ率3%だとしたら、今まで100円で買えていたものが、103円出さないと買えなくなった、ということです。これは、同じ100円を持っていても、実質的に買えるモノの量が約3%減ってしまうことを意味します。
この事実を理解しないまま日々を過ごすのと、お金が目減りしていることを意識して対策を始めるのとでは、将来、あなたの財産に大きな差が出てきます。だからこそ、インフレ対策は今のあなたにとって非常に大切なんです。
インフレ時に「しない方がいい」こと
インフレが私たちの生活に影響を与える中で、うっかり損をしてしまわないために、最も気をつけたい行動があります。
敢えて一つだけ
現金や普通預金だけで全財産を持っておくこと
これは、インフレ時に最も避けるべき行動の一つです。
なぜいけないの? 「インフレ」は、モノやサービスの値段が上がってお金の価値が下がる現象です。あなたが銀行に100万円預けていても、もしインフレ率が年3%なら、その100万円で買えるものが3%減ってしまいます。銀行預金の金利は非常に低く、残念ながらインフレのスピードには全く追いついていません。そのため、あなたの貯金は実質的にどんどん目減りしていくことになります。
どうすればいい? 直ぐ使うよう生活費は普通預金などに入れておきつつ、それ以上の余剰資金は、インフレに強いと言われる資産への投資を検討すべきなんです。
インフレ対策で、未来のお金を守ろう!
インフレ対策は、決して難しいことばかりではありません。まずはご自身の家計を見直したり、節約はすぐに始められることですよね。
「銀行預金」から「投資信託」へ!世界で一般的なお金の守り方
お金は銀行に預けておくだけではなく、「投資信託」という形で持っておくことが、世界中で一般的なお金の守り方、増やし方になっています。これがいわゆる「積立」や「長期投資」と呼ばれる方法の基本です。
特に「米国株」に投資する投資信託は、世界中で最も多くの人々に選ばれています。株や金融のことが全く分からない人でも、専門家が代わりに運用してくれるため、手軽に投資ができるようになったのが「投資信託」という商品なんです。
驚きの違い!銀行預金と投資信託
具体的な数字で見てみましょう。
- 過去20~30年の米国株投資信託の収益率(リターン)は、平均で年7%~10%です。もちろん株価は常に変動するので、年によっては上がったり下がったりもします。しかし、これは長期的に見て平均すると、これくらいのリターンが出ているという意味です。
では、このリターンを銀行預金と比べてみましょう。
- もし100万円を銀行口座(金利0.02%だとする場合)に預けた場合、1年で得られるリターンはたった200円です。
- しかし、同じ100万円で米国株投資信託を買っていた場合、平均的には1年で7万円~10万円のリターンが期待できるんです。
インフレ率が仮に3%だったとしても、米国株投資信託でこれだけのリターンがあれば、余裕で物価上昇をカバーし、さらに資産を増やすことが期待できます。「お金が目減りする」というインフレの脅威を、投資の力で乗り越えられる可能性があるんですね。
「投資は怖い」と感じるあなたへ:本当のリスクは「何もしないこと」
「投資はリスクがあるから怖い…」そう感じる人もいるかもしれませんね。
しかし、考えてみてください。投資をしないままでは、先ほど説明したように、あなたの大切なお金はインフレでどんどん目減りしていきます。つまり、何もしない方が、実は「お金が減る」というリスクを負っていることになります。
昔は「貯金もしないで、どうやって将来過ごすつもり?」と言われていた時代がありました。でも今は違います。これからの時代は、「投資もしないで、どうやって将来過ごすつもり?」と問われるくらい、お金の常識が変わりつつあるんです。
家計を見直し、節約を習慣にすることから始め、「投資信託」を通じてインフレに強い資産形成に挑戦してみてください。
積立と複利効果 (積立投資 vs 銀行預金)

株取引に必要な証券口座を作ろう
