6月FOMCまとめ
市場予想通り金利は4会合連続据え置きとなり、レンジで4.25%~4.50%のままとなっています。
一言で言えば不確実性はあるものの経済は良好で利下げは見送ったということだと思います。
今回のFOMCステートメントに大きな変更は無いため割愛。
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下記は現在のFRBの経済予想、金融政策予想の中央値です。前回からの変化は下記の通り。
※原文はこちら
2025 | 2026 | 2027 | 以降 | |
実質GDP | 1.7 → 1.4 | 1.8 → 1.6 | 1.8 → 1.8 | 1.8 → 1.8 |
失業率 | 4.4 → 4.5 | 4.3 → 4.5 | 4.3 → 4.4 | 4.2 → 4.2 |
PCE | 2.7 → 3.0 | 2.2 → 2.4 | 2.0 → 2.1 | 2.0 → 2.0 |
PCE Core | 2.8 → 3.1 | 2.2 → 2.4 | 2.0 → 2.1 | N/A |
FFレート | 3.9 → 3.9 | 3.4 → 3.6 | 3.1 → 3.4 | 3.0 → 3.0 |
実質GDPは下がっており、失業率は増加している。これは景気後退していく見通しになっていて、PCE/PCECoreは上昇することからインフレは加速する見通し。つまりスタグフレーションを意味している。
2025年の金利予想中央値(FFレート)は3.9%のまま(年内利下げ2回)変更はないが、年内利下げ0回を見込んでいる参会者の人数は前回から増加している。これは関税政策による不確実性が高いため。全体的にややタカ派な結果に。また2026年の利下げ回数も2回から1回へと減っている。
(※利下げ1回=0.25%)
ただ、現在の経済は良好でありFRBとしては今は動く必要が無いという判断になっていると思います。
パウエル会見コメント
- インフレ率は目標を若干上回っている
- 経済は良い状態
- 政策は適切な状態
- 不確実性は高まっている
- 失業率は低水準で均衡している
- 労働市場はインフレの根源ではない
- 関税による影響で短期的にインフレ上昇はある
- 関税の影響によっては長期的なインフレの可能性もある
- イスラエルとイランの紛争によるエネルギー価格の上昇さ避けられないが、長期的影響は少ないと思う
- 一時的な物価上昇を継続的なインフレに発展しないようにするのが我々の仕事
金利予想状況
現在の政策金利は4.25%~4.50%です。
9月までに良いデータが揃えば利下げはあり得るのではないかと思います。逆を言えばデータがそろわなければまた先延ばしになるかもしれません。
金利/日程 | 7月30日 | 9月17日 | 10月29日 | 12月10日 | 1月28日 | 3月18日 | 4月29日 | 6月17日 |
4.50-4.75 | ||||||||
4.25-4.50 | ↑89.7% | 35.3% | 16.8% | |||||
4.00-4.25 | 10.3% | ↑58.4% | ↓46.3% | 26.4% | 19.0% | |||
3.75-4.00 | 6.3% | 33.6% | ↑42.2% | ↑36.6% | 28.3% | 23.8% | 16.9% | |
3.50-3.75 | 23.8% | 30.3% | ↑33.3% | ↑31.9% | ↑28.1% | |||
3.25-3.50 | 19.5% | 23.2% | 27.3% | |||||
3.00-3.25 |